長崎ブリックホールで「ザ・タイガース」再結成公演-43年ぶり、2千人が熱狂

左から岸部さん、沢田さん、瞳さん、加橋さん、森本さん。歌いながら片足でジャンプ

左から岸部さん、沢田さん、瞳さん、加橋さん、森本さん。歌いながら片足でジャンプ

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 長崎ブリックホール(長崎市茂里町)で12月8日、往年の人気バンド「ザ・タイガース」の再結成公演が行われ、全国から集まったファン約2000人が熱狂した。

ドラムをたたく瞳さん

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 1967(昭和42)年に「僕のマリー」でデビュー。その後、数々のヒット曲を出し、1960年代後半に若い女性を中心に日本中が熱狂した同バンドは、1971(昭和46)年1月の日本武道館コンサートを最後に解散した。今年1月、同バンドでボーカルを担当した沢田研二さん(65)がオリジナルメンバーでの再結成を発表。沢田さんのほか、ギター担当の加橋かつみさん(65)、同・森本太郎さん(67)、ベース担当の岸部一徳さん(66)、ドラム担当の瞳みのるさん(67)の5人が集まり、12月3日の日本武道館を皮切りに長崎、福岡、名古屋、大阪、仙台、札幌を経て12月27日の東京ドームまで全国7カ所で8回公演を行う。

 長崎公演のチケットは発売後、瞬く間に完売。当時のファンと思われる、メンバーと同世代の女性らが早くから玄関ホールに集まり開場を待った。開場後、コンサートホール手前のグッズ売り場にはパンフレットやTシャツを買い求める人たちの長蛇の列が。グッズを買い求めた人たちは次々にコンサートホールへと入っていった。メンバーの登場を静かに待つ満席のホールにメンバーらが登場すると、あちらこちらから「ジュリー(沢田さんの愛称)」や「サリー(岸部さん)」、「ピー(瞳さん)」などの声が飛び交った。瞳さんがドラムを鳴らすと、静かだった会場は一変。全員が一斉に立ち上がり、曲のリズムに合わせて体を揺らした。

 第1部では「サティスファクション」「悲しみをぶっとばせ」など当時流行した海外のカバー曲を披露。途中、ドラムの瞳さんが上着を脱いで踊りながら歌う一幕もあり、沢田さんが代わりにドラムを担当した。約45分間の公演後、休憩をはさんだ第2部では同バンドのヒット曲などを中心に演奏。「僕のマリー」「落葉の物語」「青い鳥」「花の首飾り」などが次々に披露された。沢田さんが「君だけに愛を」の歌詞を歌い始め、会場に向かって右手を差し出すと、それに応えるかのように興奮した観客らが手を上げ手拍子が鳴り響いた。「シーサイド・バウンド」の演奏ではメンバーの歌声に観客らは「ゴー・バウンド」と大声で応え、メンバーの踊りに合わせて一斉にジャンプした。会場は熱気と興奮に包まれながら、およそ2時間の公演が終わった。

 長崎公演に集まった観客の中には首都圏や関西方面からの「追っかけ」が少なくない。長崎市在住の田中裕子さんは「偶然だがジュリーの奥さんと同姓同名。中学3年の時に初めて聴いて以来のファン。『銀河のロマンス』が一番好き。もっと見たかった」と話す。

 メンバーの瞳さんは「長崎ではぜひやりたかった。楽しんでもらえてうれしい」と振り返った。

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