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長崎凧(ハタ)専門店「大守屋」、贈答品核に注文殺到-開業わずか3週間

真剣なまなざしで作業に取り組む店主の大久保学さん

真剣なまなざしで作業に取り組む店主の大久保学さん

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  長崎凧(ハタ)専門店「大守屋」(長崎市古川町、TEL 095-824-2618)が9月17日の開業以来、口コミで話題を集め注文が殺到している。

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  店主の大久保学さん(55)によると、開業日が金曜日で、翌18日から月曜までが連休だったことも幸いした。同店は眼鏡橋へ向かう道路沿いの中でも特に目立つ場所にあり、天気にも恵まれた連休中に、ずらりと飾られた「ハタ」に引かれて立ち寄る観光客が次々に店を訪れ、店内が一時、人であふれ返る状態が何度も起きたという。「人が人を呼ぶというか、連休の間、人が引き寄せられるように入って来るのが不思議で仕方なかった」と振り返る。

  その中に、東京のテレビ局のディレクター2人も混じっていた。大久保さんの妻、洋子さんは「最初はうちの看板を見て、『こちらは何屋さんですか』と好奇心で来られた。長崎の人なら『ハタ』の図柄というのは誰でも分かるが、東京の人には不思議なデザインに見えたのでは」とほほ笑む。

  その後も訪れる人が絶えず、大久保さん自身も接客のためハタ作りの作業を度々中断。うわさを聞きつけて地元のテレビ局や新聞などからも取材依頼が続き、地元テレビ局の生放送にも出演した。

  インターネットについては全く分からないという大久保さん。「しかし、口コミが広がるにつれて、『検索したけど大守屋が見つからない』という声が増えてきた。何とかしてホームページを作らなければ」と実感。知人の協力でようやく簡単なホームページを立ち上げた。今は簡単な内容だが、ハタのうんちくを含め、少しずつ内容を増やして充実させ、日本中の人にハタの魅力を伝えたい考えだ。

  長崎ではビジネスの付き合いで、「ハタ」を贈る習慣がある。大守屋では、贈答用の「ハタ」の注文が途切れることなく続いているという。「縁が縁を呼ぶとはまさにこのこと。ある外資系の大手企業の社長に贈るからと頼まれて作った。もちろん入れる文字はアルファベット。外国人の社長が大いに気に入られ社長室に飾られていると聞いた。このビジネス贈答関連の注文が一番好調で、次々に広がるという好循環が起こっている。ビジネス用は何本もまとめての注文も少なくないので、このままいくと年内には新たな注文に対応しきれなくなるかもしれない」と大久保さんはうれしそうに目を輝かせる。

  贈答用のハタには相手の社名や氏名を入れるのが通例。個人用途では、祖父母などが孫の名前を入れて贈るケースがかなり多いという。売れ筋の「ハタ」については、「デザインや大きさなどで違うので一概には言えないが、4,000円から5,000円前後のものが一番売れている。開業、新築祝い、誕生祝い、結婚祝いなどお祝いには絶対に喜んでもらえる。ハタのことなら気軽に電話してもらえれば大概のことは何でも答えられる」と自信をみせる。

価格の目安は、長崎凧(ハタ)=小800円~・中2,500円~・大4,000円~、文字入れは1字500円から。営業時間は10時~19時。

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