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昭和の名物ラジオ番組を復活-長崎の企業がネットで無料配信

朗読を担当したやまだ眸月真(むつみ)さん

朗読を担当したやまだ眸月真(むつみ)さん

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 長崎卸センターサービス(NOCS、長崎市田中町)は4月25日、長崎の史跡や人物などを紹介した昭和の名物ラジオ番組「長崎ものしり手帳」を新たな朗読で復活させ、ネットで無料配信を始めた。

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 「長崎ものしり手帳」は1953(昭和28)年4月からNBCラジオが延べ1万回以上にわたり放送した名物番組。郷土史家の故永島正一さんが構成を担当し、長崎の歴史や文化、ゆかりの人物について語る内容。今回はNBC(長崎放送)が番組内容を編集して発刊した書籍「長崎ものしり手帳全3巻」をテキストとし、永島さんの遺族やNBCの許諾を受けて15話を選んで朗読したものを毎週1話ずつ配信する。

 朗読を担当したやまだ眸月真(むつみ)さんは、1990年の長崎旅博覧会イメージソング「私ここにいます」でデビューした「ひまわり」のメンバーの一人。第1話「じゃがたらお春の碑」のテーマは「望郷」。人間と故郷との関係について深く考えさせられる内容だという。

 同社の親組織「協同組合長崎卸センター」専務理事で、企画を担当した笠瀬伸一郎さんは「長崎を知るうえで、この番組はコンテンツとして非常に優れており、今でも古さを感じさせない。何とか復活できないかと著作権の許諾をお願いしたところ、みなさんに快諾いただいてうれしい」と話す。NOCSのホームページやiTunesストア ポッドキャストからダウンロードしてiPhone・iPadなどでも聞くことができる。

 「長崎の街歩きをしながら話の中に出てくる現地で聞けるように携帯性を最優先で考えた。BGMは各話のイメージに近い曲をパブリックドメイン(著作権が切れたもの)の中から選んでMIDI音源化し、さらにアレンジして加えた。耳からの情報量は目の800分の1といわれるが、その分感性に訴える質が高いコンテンツに仕上がった。長崎を歩きながら温故知新のBGMになれば」と笠瀬さん。

 同社では8月上旬まで15話を無料配信するが、その後についても計画中だという。

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