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ラジコンヘリ使い龍馬像の後ろ姿を撮影-地元企業が新たな取り組み

ラジコンを披露する木田智社長(左)と操縦士の水田健一さん(右)

ラジコンを披露する木田智社長(左)と操縦士の水田健一さん(右)

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  ラジコンヘリなどを使った航空写真撮影を手がけるネクステージ(長崎市万才町)が龍馬像の後ろ姿を撮影して話題を集めている。

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  郊外のほ場整備やマンション工事などの公共工事、高層建築物工事などを行う業者からの依頼で工事記録撮影などを手がける同社。ラジコンヘリを使うため、低コストで安全性にも優れているのが特徴。しかし、工事市場は受注時期に偏りがあったり、大型公共事業は工期別に入札になったりするため、継続して受注することが困難であることなどが悩みだった。

  今年初め、社長の木田智さんは知人から一つのヒントをもらった。「龍馬像を後ろから撮影することはできないのか?」というものだった。風頭公園の龍馬像は観光パンフレットなどにも掲載されており、長崎の顔としておなじみの立像。しかし、後ろはがけ地でその場所自体が最も高い位置にあるため、後ろ姿を撮影することは極めて困難だ。そこで面白そうだと思った木田さんは、早速撮影にチャレンジ。その写真は現在、絵はがきやクリアファイルに加工され、長崎観光の土産品として人気を集めている。

 「仕事の依頼はいろいろあるが、最優先しているのは安全。万一のことを考えて断る場合もある」と話す木田さん。「実際、知人に言われるまで観光に使えるとは全く考えつかなかったが、可能性は無限にある」。

  ところが、観光地が市街地に集中する長崎市内では、ラジコンといえども頭上を飛ばすことは事実上不可能に近い。そこで試行錯誤した木田さんはラジコンを使わず安全に撮影できる方法を考案。長崎の観光関係者や民間会社がこれに注目し、問い合わせが増えているという。「具体的な方法は企業秘密なので明かせないが、撮影現場を目撃されたら分かってしまう」と笑う木田さん。長崎の活性化に一躍買いたいと新たな挑戦に意欲をみせる。

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