長崎で「地域ドラマ制作講座」-映画「はなちゃんのみそ汁」監督が講義

読書する阿久根監督。はなちゃんの母親・千恵さんが好きだった佐賀・三瀬のカフェ「クロモジ」にて。安武信吾さん撮影

読書する阿久根監督。はなちゃんの母親・千恵さんが好きだった佐賀・三瀬のカフェ「クロモジ」にて。安武信吾さん撮影

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 長崎経済新聞文化センター(長崎市万屋町)で12月26日、映画「ペコロスの母に会いに行く」の脚本を教材にした「地域ドラマ制作講座」が開かれる。主催は作家ギルド長崎支部(上町)。

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 講師は実際に映画「ペコロスの母」で脚本を担当した阿久根知昭さん。来年制作される映画「はなちゃんのみそ汁」では脚本と共に監督を務める。同作では母親・千恵さんを広末涼子さんが、父親・信吾さんを滝藤賢一さんがそれぞれ演じる。千恵さんの姉・詩穂さん役の一青窈さんが主題歌を担当する。

 阿久根さんは東京都出身。準優秀新人賞を得て漫画家デビューしたが1994(平成6)年、知人の映画プロデューサーに誘われて映画プロデューサーに転身した。その後、脚本家デビュー。1998年に結婚した後は活躍の舞台を九州に移した。これまで多くの戯曲執筆や演出を担当しながらイベントプロデュースやCM構成など、映像から舞台、ラジオまで活動はさまざまな分野に及ぶ。ギャラクシー賞など受賞歴も少なくない。

 2010年、阿久根さんは作家の現場を積極的に作り、作家同士で切磋琢磨する場所として「作家ギルド」構想を提案。2012年には組織名を「WRITE STAFF GUILD」に改称。現在、プロの脚本家など60人以上が登録し、さまざまなメディアからの脚本執筆依頼に対応している。「作家ギルド長崎支部」は同団体の支部組織として長崎在住の作家を中心に今年11月に発足したばかり。

 阿久根さんは「直訳すると書き手たちの団体という意味だが、かつてNASAが宇宙に人を送り出すプロジェクトでパイロットたちが『Right Staff(己にしかない正しい資質)』に従い、重圧と孤独に耐えて果敢に挑戦を続けたことに由来する。その言葉の響きを戴き、作家個々がチャレンジして発信し続けようという願いを込めた」と説明する。昨年秋公開の映画「ペコロスの母に会いに行く」は同団体が最初に手掛けた商業映画作品。同作では代表の阿久根さん本人が脚本執筆を担当した。

 同講座は映画「ペコロスの母」で使用された脚本を教材にして阿久根さんがドラマ制作の基本ルールなどをレクチャー。参加者は短い課題を与えられて超短編ストーリーを描写する実習などを体験できる。「僕が映画に足を踏み入れたのは本当にちょっとしたきっかけ。ペコロスでは映画製作の進行に伴って40回以上脚本を書き換えることになった。プロの世界は確かに厳しいが、どんなに恥をかいても、どんなに傷ついても諦めずに努力して乗り越えた者だけが本物になれると信じている。この講座がきっかけとなって『地域ドラマを書いてみよう』という人が一人でも増えれば大きな意味がある。あなたが書きたいドラマが世に出る可能性は決してゼロではない。講座は3時間ほどなので本当にきっかけ程度だが、興味さえあればどなたでも大歓迎する」と呼び掛ける。

 作家ギルド長崎支部長で映画「ペコロスの母」のアソシエイト・プロデューサーを担当した田中康雄さんは「どんな大作映画やテレビドラマも、書かなければどこにも存在しない。どんな有名作家や脚本家も最初はただの無名の新人。現役の映画監督から直接脚本の指導を受ける機会はめったにないと思う。ぜひ多くの人たちに参加してもらいたい」と話す。

 開催時間は18時~21時(開場17時30分)。13時~16時にも「りぼん」(万屋町、TEL 095-893-8776)で同一内容の講座を開催する。参加費は5,000円(前売り4,000円、教材費含む)。定員は各回20人。

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