長崎で「爆笑健康法体験会」-腹の底からの笑いを体験

「ドリプラ長崎2014」でプレゼン中の柿沼繁富さん(中央)

「ドリプラ長崎2014」でプレゼン中の柿沼繁富さん(中央)

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 長崎市内の男性が12月27日、「りぼん」(長崎市万屋町、TEL 095-893-8776)で「爆笑健康法体験会」を開く。

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 同イベントを主催する柿沼繁富さん(62)は1952(昭和27)年群馬県生まれ。地元の商業高校を卒業して大手企業に入社するが、ニクソンショック(1971年8月)をきっかけとする円高不況の影響で1年後に子会社のエレベーターメーカーに移籍となる。本社や地方の工場などで部品管理業務を経験した後、本社工場長直轄のVA(付加価値分析)担当者として活躍するなど、7年間のビジネスマン生活を同社で送った。

 「大手企業でもいつどうなるかわからない。手に職を付けなければ」と考えた柿沼さんは、子会社への移籍と同時に浪越徳治郎さん(故人)が運営する指圧学校に入学。浪越さんは子どものころに関節リウマチで痛がる母親の痛みを和らげたいと思い、指で患部など押す技術を発見。その技術に「指圧」と名付けて学校を開いた。来日したマリリン・モンローやモハメド・アリ、吉田茂首相をはじめとする歴代の首相など多くの著名人を施術したことでも知られる。

 柿沼さんは仕事をしながら2年の修業期間を無事終了し、国家試験にも合格。1975(昭和50)年に「あんまマッサージ指圧師」免許を取得した。メーカー退社後は関東で治療院を開業。「バブル時代は手が回らないほど患者さんが来てくれた」と振り返る。約10年前に縁あって長崎市内に移住し、治療院を開業した。

 ある日、体調を壊して寝込んだ柿沼さんは考えた。「いくら優れた技術を持っていても、その私が倒れれば誰も利用できない。私に頼るのではなく、誰もが自分自身で健康を保つことができる方法はないか」。このことがきっかけとなり、ツボ押し器具を開発。柿沼さんは「ピットヘルス」と名付けた。一生懸命に使い方を説明したが多くの人がすぐに使わなくなった。原因は「使い方が難しい」「面倒くさい」というものが大半。「もっと簡単に誰もが継続できる方法はないか」。そう悩んでいた柿沼さんは「笑い」が病気の予防や健康につながることを知る。

 昨年冬、小学生の長女を連れた夫婦が治療院を訪れる。20年間笑ったことがないという夫は糖尿病だった。柿沼さんは夫を寝かせ、ストレスのツボを刺激すると妻に尋ねた。「毎日やることが大切。使い方を教えますから奥さんがやりますか」。すると、「私がやる」と元気に答えたのは小学生の娘。柿沼さんはピットヘルスを長女に渡すと、「お父さんの足の裏をそれでそっとなでてごらん」と伝えた。

 1分もたたないうちに治療院には夫の笑い声が響き、妻と長女は顔を見合わせた。長女は面白くなり、逃げ回る夫を追いかけて足の裏をなで続けた。いつの間にかその場の全員が笑顔になっていたという。柿沼さんは昨年12月、治療院を閉院。「爆笑健康法」に専念し、多くの人たちに伝えようと決意した。

 「笑いと健康との因果関係は完全には証明されていないが、『笑う門には福が来る』という昔からのことわざは本当だと思う。笑いでも腹の底から笑える環境が大切」と柿沼さん。今月14日に長崎市民会館で開催された「ドリームプラン・プレゼンテーション長崎(通称=ドリプラ長崎)」本選では、事前に行われた予選会で惜しくも落選したにもかかわらず、審査対象外として落選者も2分間のプレゼンを行うことができた。

 「治療院を30年以上続けてきた結果が『腹の底から笑う生活』に勝る予防健康法はないということ。誰もができそうだが、この器具を使っても笑えない人がいるかもしれない。今度は残りの人生をかけて『爆笑健康法』を極めたい」と意気込む。

 開催時間は11時~12時、13時~14時、14時30分~15時30分、16時~17時の4回。各時間帯に直接会場を訪れて参加する。参加料は1人1,000円。

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