長崎市民エフエム「スーパーアマチュア文化祭」を完全生中継-応援せねばと理事長

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 長崎市民エフエム放送(長崎市大黒町)は2月22日、解体が予定されている長崎市公会堂で開催される「公会堂スーパーアマチュア文化祭」の模様を9時間にわたり生中継する。

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 同局は民放ラジオ局の技術スタッフだった大塚若英さんらの有志が集まり、NPO法人を結成して2005(平成17)年9月9日、長崎市出島町の小さなスタジオからスタートした。全国で169番目のコミュニティー放送局として産声を上げた同局は現在、長崎駅前の小さなビルの2階にあるスタジオから放送している。コールサインはJOZZAV-FM。出力20ワット、周波数76.7MHzで長崎市を中心とするおよそ15万世帯を放送エリアとして24時間放送を行う。

 ユニークなのは番組制作を全て市民に開放していること。誰でも放送枠を有料で借りて番組を作ることができ、学生から社会人まで幅広い年齢層の人たちがあらゆる番組を放送している。中でも元県庁職員のパーソナリティー・あきやま辰夫さんは、2011年6月から60分のトーク番組「あきやま辰夫のみんなのラジオ」(月曜~金曜、12時~)の生放送を続けている。同番組では現在公開中の映画「神様はバリにいる」(主演=堤真一さん)の原案となった書籍「出稼げば大富豪」の著者で、元・貧乏大学院生のクロイワ・ショウさんをゲストとして招いたこともある(2011年11月22日放送)。

 今年3月で閉館・解体が決まっている長崎市公会堂。同イベントは「いつかは公会堂の舞台に立ってみたい」とあこがれ続けてきたアマチュアミュージシャンの夢を、公会堂が消える前にかなえようというプロジェクト。アマチュアバンドに参加した経験がある会社員・田中拓也さんが今年1月初め、「出演者やスタッフがそれぞれ参加費3,000円と得意な力を持ち寄って公会堂でイベントをやろう。1月18日までに70人集まらなければ諦める」とSNSを通じて呼び掛けたところ、短期間で70人を超える賛同者が集まった。

 出演するアマチュアミュージシャンには同局に番組を持つ人も少なくない。同局の大塚若英理事長は「従来から日曜日には特別番組枠を設けており、過去に地元オーケストラの生演奏やボランティアのイベント会場、水辺の森公園の水フェスタ会場からの中継などを経験している。これまで支えてくれたスタッフもみんな、アマチュアミュージシャンなどのボランティア。今年9月に開局10周年を迎えるが、これまで応援してくれた地元のアマチュアミュージシャンたちの夢をかなえる最初で最後の祭典ならば、応援しないわけにはいかない。当日はCMを全て外して9時間生中継する」と意気込む。

 公会堂の2階ロビーに特別番組用の放送ブースを設ける。放送時間は12時~21時。

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