長崎で「食いしん坊が選んだマルシェ」開催-地元の人気メニューを一堂に

手づくりベーコンの試食で笑顔になる男児

手づくりベーコンの試食で笑顔になる男児

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 長崎・浜町商店街近くのプルニエビル(長崎市古川町)で11月23日・24日の両日、プチイベント「食いしん坊が選んだマルシェ」が開かれた。

フルーツ岩永の青森産濃厚蜜入り「こみつ」(1玉520円)

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 イベントを企画したのは、洋菓子店(梅月堂・浜町)が実家という環境で育ち、自身も料理教室を開いてきた同ビルの野口みほさん。「私の周りには食に関わる人たちが多く、一般には知られていないが知る人ぞ知るというグルメ料理がたくさんある。普段はイベントに出ない店の知られざる品を持ち寄って、おいしいものだけを食べるイベントを開こう」と呼び掛けたところ、続々と賛同者が集まった。

 チラシも作らず、一切告知もせずに開いたイベントにもかかわらず、正午のオープン前から口コミで続々と人が集まり、会場となった同ビル3階のライフスタジオは人であふれた。同所は料理教室などのカルチャーイベント用のスペース。「基本的に各店のファンばかり。いわゆる身内イベント」と野口さん。中でも「BAR Granddad」(油屋町)の「半熟卵の焼きカレー」(500円)に人気が集中。「カレーまだある?」と焦って飛び込んでくる人も。購入者らは待ちきれないようにふたを開け、カレーの真ん中にスプーンで作ったくぼみに卵を落とした。電子レンジで温めた後、オーブンに入れて約5分。焼き上がったカレーが出てくる度に「おいしそう」という声があちらこちらから上がった。同店が用意した焼きカレー10個は1時間弱であっという間に完売した。

 川口農園(田上3)は人気の「茂木みかん」(200円)を提供。会場入り口近くにあるミカンの試食に次々と人が集まり、「安い」「おいしい」と多くの人が買い求めた。カワチ精肉店(西山3)は「西山ハンバーグ」と「和牛くるくるステーキ」を、思案橋横丁の居酒屋「來風88(ライフハチハチ)」(本石灰町・もとしっくいまち)は「豚のテリーヌ」(500円)を、それぞれ提供。これらの試食にも人気が集まった。

 「田中酒店」(本石灰町)は「フルーツ岩永」(平和町)とのコラボギフト商品「フルーツアレンジメント」などを提供。「フルーツ岩永さんの濃厚蜜入りリンゴ『こみつ』(1玉520円)を食べながら飲むと最高においしい」というワインの試飲サービスも用意。試飲しながら何度もうなずいて買い求める人や、車を運転するためにワインを飲めない人が残念そうに試飲を眺める光景も。岩永フルーツでは「長崎伝統野菜」の調理の仕方などを熱心に質問するグループ客の姿も見られた。

 江戸町・県庁坂下のイート・イン・バー「ノビスタ」は「ライ麦パン」(380円)、「やさいパン・ニンジン」(320円)など乳製品を使わない天然酵母パンを数種類用意。会場内で最初に全品完売し、15時過ぎには閉店した。少し遅れて出店した「酒菜屋ながれ」(万屋町)は定番商品「手づくりふわふわすり身揚げ」(500円)を用意。待ち構えたように買い求める客の姿が続いた。

 フレンチ食堂「ヒロリシャス」(築町)は「ニンジンのラペ」「ピクルス」「豚肉のリエット」「魚のリエット」(以上300円)などを、「海産工房・梅元」(茂木町)は「サバカリー」「サバみりん」「サバ塩」「つぼ鯛みりん」(以上500円)などを提供した。自家製「馬場さんちのキムチ」(350円)も多くの人が買い求めていた。2日目は「haru pizza」(目覚町)が人気のトルティーヤ「ハルティーヤ」を用意して参加。スナックであるにもかかわらず裏メニューのカレー目当ての人が後を絶たないという「リアライズ」(船大工町)が用意したカレーも、あっという間に完売した。

 野口さんは「今回は身内だけのお祭りイベント。これをきっかけに、おいしいものだけを集めるというテーマから外れることなく、同じ志の人たちに少しずつ集まってもらい、じっくりと育てていきたい。旬のおいしいものが出てきたら、それに合わせてもっと多くの逸品が集まれば最高。この輪がどんどん広がっていけば」と、次回開催に向け意欲を見せる。

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