長崎の簿記講師・下釜綾子さんが8月31日、書籍「イラストとマンガで楽しくわかる！はじめての経理のおしごと」（ソーテック社）を刊行した。

マンガやイラストを交えた本編

　金融機関や保険会社などさまざまな職種を経験した後転職を目指して職業訓練を受けたことがきっかけで簿記の講師になったという下釜さん。「9歳の小学生から大人まで2000人を超える受講生を対象に、簿記・会計やパソコンの講師を務めてきた」と振り返る。同書では、これから経理の仕事を始める初学者や「数字や決算書が苦手」という経営者などに向け、経理の仕事の内容や流れなどを分かりやすくまとめたという。

　同書の出版は、簿記教育に親しんでもらおうと、2019年11月に開設したツイッターアカウントで発信していた「かんたん！イラストで分かる簿記」が2021年10月、編集者の目に留まったことがきっかけ。編集担当者と話し合いを重ね、ツイッターで配信していた内容を基に、イラストレーターのオキエイコさんが手がけるイラストで、初心者にも手に取りやすいようにとフルカラーの一冊にまとめた。下釜さんは「ハードルを下げてイラストやマンガを交えつつ、読みやすく難しく感じないように工夫した」と話す。

　同書は、ツイッターでの配信開始から1001日目に当たる8月18日、いち早く東京の書店の店頭に並んだといい、「正月も体調の悪い日も欠かさず続けてきたことを節目の日に形にできた」と笑顔を見せる下釜さん。「簿記の知識はどこでも生かせる。経営者も決算書の全体像を把握できることで経理担当者と円滑なコミュニケーションが図れる。本書で簿記を学び視野を広げてくれる人が増えればうれしい」と話す。

価格は1,540円。